C#プログラムで変数を扱う
今回のC#プログラミング学習は、変数について学習していきます。
変数は、C#に限らずプログラミングの世界ではものすごく大切な考え方です。
しっかり学習して使えるようにしましょう。
プログラムのダウンロード
まずは今回学習していくためのプログラムをダウンロードしましょう。
ここをクリックして「Sample.zip」ファイルをダウンロードしてください。
ZIP形式になっているので、ダウンロードしたら、マウスの右クリックで「すべて解凍」を選びます。
すると、Sampleプロジェクトが展開されます。
プログラムファイルを開く
Sampleプロジェクトの中に「Sample.sln」ファイルがあるので、このファイルを開くとVisualStudioのVisualC#が立ち上がります。
ソリューションエクスプローラから「Program.cs」を開くと、以下のようなプログラムが表示されます。
using System; using System.Collections.Generic; using System.Linq; using System.Text; namespace Sample { class Program { static void Main(string[] args) { int nNumber1, nNumber2; int nAnswer; nNumber1 = 5; nNumber2 = 2; nAnswer = nNumber1 + nNumber2; Console.Write("{0} + {1} = {2}", nNumber1, nNumber2, nAnswer); Console.ReadLine(); } } }
プログラムのビルド
F7キーを押すとプログラムのビルドが行われ、実行ファイルが作成されます。
プログラムの実行
F5キーを押すとプログラムが実行されます。
「5 + 2 = 7」と表示されるので、Enterキーを押すとプログラムが終了します。
プログラム解説
それでは今回学習するC#プログラムを見てみましょう。
変数とは
変数とは一言で説明するとハコのことです。
こんなことを言うと「どんな箱をイメージしたらよいのかわからない」という人がいますが、どんな箱でもかまいません、いろいろな箱を思い浮かべてください。
現実社会ではダンボール箱だったり、引き出しだったりコップだったりなど、その時々の状況や何を入れるのかによって入れ物を替えますよね。
プログラムの世界でもこれと同じで、基本的にはデータを入れるんですが、その時々の状況や、どんなタイプのデータを入れるのかによって入れ物つまり、変数のタイプを替えたりします。
この変数のタイプのことを、「変数の型」といいます。
そしてC#プログラムでの変数の型にはどんなものがあるのかというと、整数を扱う「int型」、小数を扱う「double型」、文字列を扱う「string型」などがあります。
実は正確には「string」というのは型じゃないんですが、今は話を分かりやすくするために、「型」ということにしておいてください。
どんなタイプのデータを入れて、何をさせたいのかによって変数の型を使い分けてプログラミングしていくわけです。
変数の使い方
それではサンプルプログラムを見ながら、実際に変数をどうやって使っていくのかを学習していきましょう。
変数の宣言
C#プログラムで変数を使うには、まず変数の型と名前を宣言します。
書き方は、変数の型を先に書き、続いて変数名を書きます。
サンプルプログラムでは以下の部分で変数の宣言をしています。
int nNumber1, nNumber2;
int nAnswer;
ここでは、int型の変数を3つ宣言しています。
「int nNumber1, nNumber2;」では、変数名「nNumber1」と「nNumber2」を宣言しています。
同じ型の変数であれば、カンマ「,」ではさむことにより複数の変数を一度に宣言できます。
もちろん、「int nAnswer;」のように、1つだけでもOKです。
変数名について
変数名は自由につけることができますが、いくつか禁止されていることもあるので覚えておきましょう。
1つ目は、すでにプログラム側で使われているものは使えません。
例えば、int型だから変数名に「int」とかは使えません。
2つ目は、先頭に数字が来るものは使えません。
例えば、「1A」とかはダメです。
3つ目は、記号には使えるものと使えないものがあるので注意しましょう。
例えば、「,」は前述のように変数名を区切る記号として使われるので使えません。
4つ目は、大文字と小文字は区別されます。
例えば、「ABC」と「abc」は別の変数として扱われます。
その他注意することとは少し違いますが、C#プログラムでは、変数名に全角文字も使えます。
つまり日本語が使えるわけです。
まぁでもプログラマーを長くやっている人の立場から言わせてもらうと、少し違和感があるので、公にする場合は避けた方がよいかもしれません(いちいち変換するのとかめんどくさいし)。
代入と初期化
変数に何らかの値を入れることを代入と言います。
ただし、変数が実際に使用される準備として、事前に初期値を入れておくことを初期化と言います。
サンプルプログラムでは以下の部分で変数の初期化をしています。
nNumber1 = 5;
nNumber2 = 2;
このように「変数名 = 値」とすることにより変数に値を入れることができます。
プログラミングに慣れていない場合、「=」は「等しい」と思ってしまいますが、プログラミングの世界では、「=」は「左側の変数に右側の値を入れること」だと思ってください。
なのでこれ以降「nNumber1」は「5」として、「nNumber2」は「2」としてふるまいます。
そして次の行「nAnswer = nNumber1 + nNumber2;」では、もうひとつの変数「nAnswer」に値を代入しています。
「nNumber1」は「5」で、「nNumber2」は「2」ですから、ようするに「5+2」の計算結果を「nAnswer」に代入しているわけです。
変数の出力
最後は前回学習した方法で、変数の中身を表示させています。
Console.Write("{0} + {1} = {2}", nNumber1, nNumber2, nAnswer);
以上が変数の基本的な使い方になります。
C#に限らずプログラムを組むうえで、変数はめちゃめちゃ大切な考え方ですから、必ず使えるようにしておきましょう。