ルービックマジックで家と宝箱を作ってみた

2019年8月20日

昔懐かしいルービックマジックで遊んでみました。

普段は余計なものしか勧めてこないアマゾンが、めずらしくぼくの心を動かす商品を勧めてきたので、ついつい買ってしまいました。
アマゾンもなかなかやりますねー(笑)。

ルービックマジックは、ぼくが小学校だったか中学校の頃にはやった立体パズルです。
ルービックマジックのパッケージ

今のぼくには見えませんが、見た目も結構美しい立体パズルだったと記憶しています。
ルービックマジック

ルービックマジックは、ソーラーパネルみたいな正方形のプラスティックの板が8枚あって、規則的に細い針金のようなもので相互につながれているので、なんとかかんとか工夫して何かを作っていくというゲームに近い立体パズルです。
当時ぼくのクラスメイトが学校に持ってきて、休み時間に遊んでいるのを遠くから見てました(苦笑)。

なので何かを作れるというわけではなかったんですが、あまりにも懐かしかったので、今回購入して挑戦してみることにしたわけです。

当時クラスメイトが簡単そうにやっていたので、ぶっちゃけぼくも結構できるのかと思っていたんですが、そんなに現実は甘くないですね。
ゲームでもスポーツでもできる人がやると簡単そうに見えるじゃないですか。
そのパターンでしたね(苦笑)。

パネル同士が接している部分は固定ではなく、パネルの接し方により変化します。
その性質を利用して形を作っていくわけなんですが、パターンを把握するのが大変です。

とりあえず適当にやってみるんですが、それだとなかなか厳しいですね。
でも、ねばってねばってなんとか頑張っていると、それなりに何とかなるものです。

家が完成しました!
ルービックマジックで家が完成

さらにいじくりまわしていると、宝箱が完成しました!
ルービックマジックで宝箱が完成

しかもふた付きです。
ルービックマジックの宝箱のふたを開けたところ

とても楽しく、めちゃめちゃ頭の体操になりました。

今回挑戦した様子を動画にしました。
https://youtu.be/16foCdlVHdQ

あなたもぜひ、ルービックマジックに挑戦してみてください。

ルービックマジックで注意する点は、思うように動かせないからといって、力を入れすぎないことです。
壊れやすいということではないんですが、絶対に壊れないものでもないので、反射的に力を入れてしまう人は注意して遊びましょう。

もし壊れた場合、パネル同士をつなげている針金が飛び出す可能性があるので危険です。
小学生以下のお子さんに遊ばせるときは、必ず大人が近くで見てあげましょう。

以上のことを気を付ければ、難しいけどきっと楽しく遊べると思います。

PC-TalkerNeoに思うこと

2019年8月3日

先日高知システム開発から新しくPC-TalkerNeoを発売するという発表がありました。

視覚障害者相手ならこの1行でいいんですが、普通に目が見えている人にとってはなんのこっちゃわからないと思うので、少し説明したいと思います。

ぼくのような目の見えない人や視力の弱い人はパソコン画面を目で見て操作するということが難しいので、パソコン画面の状態を音声でガイドするソフトウェアを使っています。
ウィンドウズのナレーターとか、アイホンとかアイパッドのボイスオーバーなどをかなり使いやすくしたようなソフトウェアです。
このソフトウェアのことを、通称スクリーンリーダーとか、画面読み上げソフトとか言います。

現在スクリーンリーダーは、だいたい3種類が主に使われています。

1つ目は、前述しましたPC-Talker。
安価かつパソコン苦手な視覚障害者向けの設計が愛されて、有料のスクリーンリーダーの中では日本一普及している感じです(知らんけど)。
ちなみにぼくは使っていません。

2つ目は、JAWS。
セールスページには「世界最強スクリーンリーダー」という文字が躍っています。
ぼくもメインで使っているスクリーンリーダーで、確かに画面の読み上げやソフトの使いやすさは素晴らしいんですが、その辺のパソコンよりもこのソフトの方が高額なのでちょっとハードル高いです。

3つ目は、NVDA。
無料かつオープンソースで開発されているスクリーンリーダーです。
無料なので質を疑いたくなるかもしれませんが、画面の読み上げに関してはJAWSとそんなに違いはありません。

ぼくは、JAWSとNVDAをパソコンに入れて、状況に応じて使い分けている感じです。
PC-Talkerは昔少し使ったことはありますが、今は使っていません。

で、状況説明はこのぐらいにして、PC-TalkerNeoの発売の話に戻します。

現在PC-Talkerのユーザーの何人かは、この発表に不満のようです。
何が不満なのかというと、ようするに「値上げされた」というんです。
ということで、販売ページをのぞいてみましょう。

PC-Talker Neo、Neo Plusのご案内
http://www.aok-net.com/news/pctkneonews.html

↑上記ページより引用開始。

1年に2回実施されるWindows 10の大型アップグレードに対応し、常に最新のソフトでセキュリティの強化された製品をご利用いただくために、継続定額サービスを採用しました。
ご利用期間中は、WebページやPC-Talkerの進化に合わせて、NetReaderも無料アップグレードサービスで進化します。年内には、Google Chromeのエンジンの採用も予定しています。



企業・団体・給付利用向けの価格です。

PC-Talker Neo Plus (利用期間5年)
※音声ブラウザNetReaderが付属します。
60,000円 (年12,000円)

PC-Talker Neo 単体 (利用期間5年)
※音声ブラウザNetReaderは付属しません。
40,000円 (年8,000円)

自費割引 個人が自費でご購入の場合の特別価格です。

PC-Talker Neo Plus (利用期間3年)
※音声ブラウザNetReaderが付属します。
27,000円 (年9,000円)

PC-Talker Neo 単体 (利用期間3年)
※音声ブラウザNetReaderは付属しません。
18,000円 (年6,000円)

自動継続の場合、月々500円程度のご負担でPC-Talkerを始められる予定です。
予約開始に伴いまして、PC-Talker 10・PC-Talker 8Ⅲ・PC-Talker 7Ⅴ・NetReaderⅡの販売は2019年8月30日で終了させていただきます。

引用ここまで。

今はやりの月額課金という波がついにスクリーンリーダーの世界にもやってきましたね。
本当はウィンドウズのアップデートについていくのがやっとでそのための資金集めだったとしても、「常に最新のソフトでセキュリティの強化された製品をご利用いただくために」という文言で、きれいにラッピングするのが大人っぽくていいですね(笑)。

ちなみに今販売しているPC-Talkerは新規で、38000円(税抜)です。
こっちは5年とか3年とかの縛りもなく使い続けることができてこの値段なので、確かに値上げと言われたら反論できないですね。
まぁ、パソコンを使う人が少なくなっていますから、仕方ないのでしょう。

でも、PC-Talkerユーザーの中には、我々を搾取しているとかなんとか言っている人もいます。
ぼくに言わせればバカじゃないのかといった感じですが…。

なぜなら人は、搾取されてなんぼのもんだというのがぼくの考えだからです。
確かに、税金みたいなめちゃくちゃ不透明な使われ方をしているものに対してならわかるんですよ。
でも、今回のPC-Talkerの値上げというのは、まわりまわって最後はユーザーの利益になります。

それに人間、搾取されなくなったら終わりですよ。

例えば、中国は少し前までものすごく貧乏だったわけですが、アメリカや日本などの先進国に搾取されたおかげで、短期間ですごく発展し、今や日本を抜いてGDP世界第2位ですよ。
中国の側から見たら、「俺たちの労働力を安く買いたたきあがって!」という見方もできますが、安く買いたたかれたつまり搾取されまくったおかげで、世界中から注目され人と仕事が集まり、その結果がGDP世界第2位ですよ。
悪くないとは思いませんか?

それよりも悲惨なのは、搾取すらされない国です。
搾取されないつまり相手にされてないわけですから、今日も明日も明後日もずっと貧乏のままです。

ぼくは視覚障害者の世界もこれと同じだと考えています。
つまりは視覚障害者も、どこかの企業から搾取されるからこそ発展できると思っています。

今までは、普通に目が見える人からしたら、視覚障害の世界はわけわからないものでした。
弱視は見えたり見えなかったりなどごちゃごちゃ言うし、全盲は何をやらせても時間がかかるし。
だったら、全員相手にしないで、他の車いすとかの障害者を相手にした方がやりやすいと思われて、視覚障害者は半分無視されるような社会構造になっていました。

つまり、視覚障害者は搾取もされないが、発展もしないという状況でした。

でもその流れは、テクノロジーの進歩によって変わりつつあります。

実は今、視覚障害者のアイホンユーザーの中で、EnvisionAIというアプリがブームになっています。
このアプリは、写真に写った映像が何であるかを説明してくれるソフトです。
なかでも、文字認識の制度が高く他のアプリよりも優れているので、有料ソフトにもかかわらず何人もの視覚障害者が「いろんな紙に書かれている文字が読める!」と喜んで購入しています。

これも見方によっては、視覚障害者が搾取されていると言うことだってできるわけです。
でもアプリを購入した人たちは、「これは素晴らしい」と喜んで、使い方をレポートして、他の視覚障害者に進めたりしています。
もちろんそんな活動をしても自分は1円ももうからないのにですよ(笑)。

このように人は搾取されるからこそ発展するんです。
言い方は悪いですが(苦笑)。

PC-Talkerだってこれと同じで、最終的には我々視覚障害者にプラスになるんじゃないかなーっと思っています。
それにどうしても値上げが許せないというのなら、使うのをやめればよいのです。

幸いNVDAは無料にもかかわらず、画面読み上げの制度は素晴らしいです。
パソコンが苦手でPC-Talkerしか使ったことがないという人は、この機会にNVDAを使ってみてはいかがでしょうか?

もちろんPC-Talkerが好きな人は、これから先も使い続けていただければと思います。